アート思考・デザイン思考・システム思考3つの思考法の統合と連携

先日、一般社団法人日本能率協会主催の「DX時代に求められる「3つの思考法」入門セミナー」の第一回目が無事終了いたしました。
セミナー案内

  
同セミナーは、DX(デジタル・トランスフォーメーション)に対して個人が対応するための思考法、具体的には、アート思考、デザイン思考、システム思考の3つの思考法を講義とワークショップで習得することを狙ったものです。

もともと日本能率協会の担当の方から、「アート思考セミナー」の話を頂いていて、打ち合わせを重ねる中で、アート思考、デザイン思考、システム思考それぞれのセミナーやワークショップというのは数多くあるけれども、イノベーションや課題解決の場で、具体的にどのように使い分けしたり、連動、あるいは統合させていけばいいのかについてのセミナーやワークショップというのが、特にイノベーションやDXで必要とされるのではないかという話になりました。

アート思考、デザイン思考、システム思考の特徴と役割


 
それぞれの思考法の特徴と役割を記すと、上手の形になります。ここでは「視点」に注目してから3つの思考の違いについて述べています。

アート思考は「自分視点」。自分自身が「どのような世界を創りたいのか」「なぜ取り組むべきなのか」という視点です。
会社組織論でも「パーパス」あるいは組織の「ミッション」などに注目が集まっていますが、個人としても「どう生きるのか」「なぜ生きるのか」ということを考えることは、何を為すにも大事なことです。

一方のデザイン思考は「他人視点」。IDEOは「人間中心デザイン(Human Centered Design)」という考えを打ち出しました。顧客(ステークホルダー)がどのようなものを望んでいるのかの把握がものづくりやデザインには欠かせません。
そして、この「自分視点」「他人視点」は相反するものではないということです。

また逆に言うと、両方を追求する形にならないと、サスティナブルなものには繋がりません。

そのためにもシステム思考の「社会視点」、「全体を俯瞰しつつ本質構造を見抜く」視点が必要になります。
VUCAという言葉を持ち出すまでもなく、ますます複雑になる社会の中で、全体と本質を捉えて課題解決のポイントを把握することができるようになります。

3つの思考法の統合

理論的にいうと、これらの思考法や様々なメソッドは、実は統合することが可能です。

私が学んだ慶應義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント(SDM)研究科では、「システム✕デザイン思考」とシステム思考とデザイン思考を一体として考えています。

また、同大学院での私自身の研究としても、システム思考やデザイン思考の様々な連携手法を論文として発表したり、システムエンジニアリングの国際学会で、アート思考をシステム思考のプロセスに組み込んで、ものづくりに活かすフレームワークについて発表したりしてきました。


 

これまでに構築した理論をビジネスモデルデザインのためのフレームワークに落とし込んだのが、このサイトでも折りに触れ紹介している「ICONIX for Business Design」です。

今回のワークショップでは、丸1日掛けて、アート思考、デザイン思考、システム思考について、それぞれ講義を行った後、ワークショップで実際に体験、その上で各思考法の連携について解説を行いました。

入門セミナーではありますが、同様の他のセミナーやワークショップに比べ、格段に情報量が多いセミナーとなったかと思いますが、意欲と能力の高い受講生に助けられました。
また日本能率協会のスタッフのサポートにも感謝です。

最後に受講生の声を紹介したいと思いますので、ご参考になれば幸いです。
次回は2022年1月21日に開催(オンライン)の予定です。
「DX時代に求められる「3つの思考法」入門セミナー」

Aさん
新しいフローや仕組みを考えなくてはならない時に、3つの思考法を取り入れて検討を進めていくことができると思います。

Bさん
アート思考、デザイン思考、システム思考がどう違っているのか、わかりやすい事象を例示してくださったので、研修についていけました。

Cさん
アート思考が実践で役に立つポイントが理解出来た。

Dさん
それぞれの思考法が、ビジネスにどう活用できるかを具体的に教えて頂けた。
すぐに取り組みたい・チームメンバーに広げたい。

DX時代に求められる「3つの思考法」入門セミナー